2004年2月号 教訓/あんちゃん

 1996年、僕は次の仕事につく前に、1年間限定で南北アメリカを旅行するに当たって、次の目標があった。

 1.直線道路をアクセル全開で飽きるまで走らせる。
 2.アマゾンでの泥遊びや自然、動物との触れあい
 3.知人との再会
 4.彼女を探す

 あのころは僕はまだ若く、彼女を探すことよりバイクに夢中であったようで、彼女ゲットは幻に終わってしまった。これを反省と次への教訓とすべく、少し振り返ってみよう。

1.チリのサンチャゴにて
  バイクの引き取りの準備で、安宿滞在中のこと。昨夜の宴会でちょっと飲みすぎはしたが、快く目覚めると、昨晩僕の横で話していたスイス人の女の子から、一緒に市場に行かないかと誘われる。
  断る理由もないので、食事がてらデート。いまの僕なら、多分どうやってくどこうかと考えて妄想がふくらむのだろうが、タイミングが悪かった。当日から僕はバイクを引き取りに港に行く予定になっており、そのことで頭がいっぱいで、通りいっぺんの住所交換をしただけで終わってしまった。

  『教訓:キレイな女の子に会ったら、旅の予定などを聞いておけば、再び旅行中に出会えることもあるので、そうすること。残念!』


2.コロンビアの宿にて
 すごい美人姉妹が宿のウエイトレスとして働いていた。特に姉さんが超美形で、今まで南米を巡ってきたなかで、いちばんじゃないかと思った。メシを食いビールを飲んで、よしそれでは、ラテンの乗りでくどいてみようと、だいぶ慣れてきたスペイン語を使って、旅行の話で徐々に盛り上がってきたのだが、話題が赤ん坊の話になり、あれれーと思っていると、私の赤ちゃんと言って赤ん坊を抱いてやってきた。エーッそんな、と思う間もなく、次に亭主でーすと、いかつい男が現れた。残念、タイプだったのに。しかし不幸中の幸いであった。くどく前で。

 『教訓:くどく前には、子供、亭主の確認を忘れずに。年は若くても、早婚の場合が結構ある』


3.パナマにて
 アルゼンチンの安宿で知り合った日本の女子大生から、パナマで働いている日本の女の子に、手紙を持っていく役目を引き受けることになった。
 三ヶ月後――バイクを受け取ってすぐに訪問。僕は自分の身なりがどうなっているかも考えなかったようで、彼女と対面したとたん、自分がはずかしくなってしまった。想像してほしい。南米を一周してきたばかりの頭ボサボサで、キズだらけのライダージャケットを着た男を。そんなわけで、僕は少し話をして感謝の言葉をもらうと、早々に退散してしまった。何もバイク引き取り当日ではなく、後日身だしなみを整えてから行けば、もっとお近づきになれただろうに。

 『教訓:女の子と会うときは身きれいに』


4.USAにて
 バンクーバーに近いユースホステルに泊まったときのことである。男だけで女の子はいない場だったが、旅も終わりに近づきリラックスしていると、何となく、あるオジサンの話し方が優しいのだ。
 この人もしかしてゲイ? と思ったら、案の上、後ろからゆっくり手が回ってきて、ハグされてしまった。僕はなるべく相手の機嫌を損ねない様に、自然にゆっくり手をはずしたが、緊張したぜ!! 
 翌朝、自宅に来ないかと招待を受けて住所をもらったが、絶対に行きません!! そのとき思ったが、僕にホモッ気はないようだ。

 『教訓:今まで出会ったホモ、ゲイはみな優しく、友達として付き合うにはとってもいいが、自分はホモではないことを相手に認識させておくことが必要』

 さーて、いままでの反省を踏まえて、今度はどこに行こうか!!

以上 




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