2008年1月号  お酒の思い出 / 五十嵐和子

 私は結構お酒といわれる飲み物が好きです。数あるお酒の種類の中でもビールが一番好き! 国内ツーリングでは、ガソリン代とビール代がツーリングの資金の大半を占めてしまう。

 初めての海外旅行はバリ島。クタビーチで飲んだサンミゲルはすばらしくおいしかった。今思うと、もしかしてぼったくられた値段だったのかもしれないけど、あの味に感動したことを思い出すとあまり腹も立たないな。

 初めての海外ツーリングは定番? のオーストラリアで、某旅行社のツアー。私の中ではオーストラリアのビールといえばXXXX! JALの機内からXXXX! 独特のフルーティーな味わいだったような……。

 ブッシュキャンプでも、ロードハウスでも呪文のようにXXXXをオーダーしていた。ツアー最終日、ケアンズで仲間と大宴会! そこで値段票を見るとXXXXは若干お高め。友人の勧めでVBをオーダー、こちらのほうがリーズナブルでおいしかった。

 帰りのJALで、ツアーリーダーの○○利氏と反省会と称してまた大宴会。どういういきさつだったか忘れたけど、機内で40本のビールを開けることが○○利氏の目標となり、スッチーに非常に嫌われたことをおぼえている。

 中国シルクロードツーリングではビールは飲めないと思っていたけど、各地名を冠にした○○ぴー酒があった。しかし、冷蔵庫がなくって、ぬるい!何本か瓶をならべて観察すると、液面がばらばら、さすが中国のビール!味?よくおぼえていないけど、一日、中国の埃の中、喧騒の街中を走った後のビールはぬるくても、まあまあだった。

 シルクロードツーリング第2弾では、中国→カザフスタン→ウズベキスタンを走った。真夏のウズベキスタンでおなかを壊し、羊脂主体の食事を受け付けず、ほぼビールで水分とカロリーを摂取していた。まさしく私にとって命をつなぐビールだった。このとき覚えたロシア語「ハローダニャピバ」は、「冷たいビール下さい」。
 アラスカでは酒税がかかっていないとかで、ビールはジュースより安い! キャンプ場で火事のような焚き火を囲んで仲間とビールを飲みながら、ツーリングの一日を振り返る。いっぱいおしゃべりをして、いっぱいビールを飲んでも、いつまでも明るいアラスカの夏。

 そして、今思い返しても、生唾を飲み込んでしまうビールは、やっぱりドイツ! ツーリングをしていたアルジェリアから命からがら(?)脱出して、真冬のフランスを走り、ゴールのフランクフルトにたどり着いた。バイクのバイバックの手続きも無事終了、そのお金でお財布もちょっとリッチだった。フランクフルトのユースホステルの裏は、「地球の歩き方」にも載っている有名な居酒屋街ザクセンハウゼン。そこで、毎晩通ったパブのビールがとってもおいしかった。
 「今日も着てくれたの?」と言って(いたと思う)、握手をしてお店に迎え入れてくれたおばちゃん、1杯入魂の真剣勝負でビールを注いでくれたおじさん。おじさんの注いでくれたビールの泡は、ホイップクリームのようにまろやかだったなー!

 このほかにも、おじさんの唾液エキス入りベトナムのビアホイ、アルジェリア日揮(株)のキャンプでご馳走になった自家製ビール……ビール以外では、ボルドーでワインを買って、ユースで飲もうとしたら、コルクが抜けず、ユース中の人に手伝ってもらったこと。ベトナム北部のサパという町で、仲間とホテルのサパワインを全部飲んじゃったこと……。

 お酒のことを中心にして、旅の出来事を思い出すことも多い。今、輸入食品店などで思い出のビールに再会することも多くなった。購入して自宅で飲んでみてもあのときの味とちがう……やっぱりその国で飲むのが一番おいしいっていうことかな。

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