2007年10月号 モンゴルに3回 また行きたくなる国/くらも

 「この懐かしさ。ずっと前からこの大地を走り続けているような感覚は、何なのだろう?」

 昨夏、3度目のモンゴルツーリングツアーに参加した初日。緑の大地を走り始めてすぐに、不思議な感覚に包まれていた。実際には5年ぶりのモンゴルなのに。自分の中のモンゴル時間が、5年前の夏とつながってしまったような、懐かしくてうれしい気持ちでいっぱいになっていた。
 モンゴルの大地に初めて足を踏み入れたのは、1995年の夏。モンゴル直行便がまだなく、北京でモンゴル航空に乗り換えなければならなかった。どこまでも続く草の海。果てしなく広がる澄んだ青空。満天の星。出会えて良かった、現地スタッフ。モンゴルに行きたいがために、オフロードを始めたばかりで、川渡りではスタッフに助けられ、崖から落ちてフェンダーを割り、岩場では立ち往生。走りのほうは未熟で散々だったけど、モンゴルの遊牧民たちの、「どんな旅人も温かく迎える」精神に感動して、「帰りたくない」と思った。

 2度目のモンゴルは2001年夏。ゴビ砂漠まで往復するハードなツアーだった。前年に申し込んだサハリンバイクツアーが、自分の事故怪我でドタキャンになり、「人生いつ何が起こるかわからない」という思いを強くしていた。

 「自分が本当に行きたいのはどこだろう? やっぱり、もう一度モンゴルに行っておきたい!」

 ツアーの他の参加者は、ツワモノの男性が8人。体力と技量が明らかに劣る、紅一点だった。砂にはまり、雹に打たれ、雷鳴が轟く中暗闇を走り、テントで眠る。みんなに助けられながら、無事にウランバートルに帰りつき、茶色くなった顔のまま、胴上げされた。強烈な体験だった。

 そして3度目の2006年。ほんとうは「5大陸制覇の夢」で、最後の南米大陸を目指すべく、ペルーバイクツアーに申し込んでいた。しかし、他に参加者がいなくてボツになり、ひょんなことから急遽3度目のモンゴル行きを決めたのだった。

 モンゴルに降り立つと、95年に初めて会った、あどけなかったモンゴル人少年が1児の父になり、ツアーリーダーになって携帯を駆使していたのには驚いた。また、ウランバートルの人口が爆発的に増えて、交通量が増え、街中のバイクの数も増えていた。

 それでも、モンゴルの大地を走る醍醐味は変わる事がなかった。こんなに日本に近いところに、こんなにバイクで走って楽しい国がある。また行きたくなる国がある。なぜか惹かれる国、縁がある国、それが私にとってはモンゴルなんだなぁと思う。

 ところで余談ですが、技量的、年齢的、また休み的に、南米を走るにはやはりツアーを利用するしかない自分。どなたか、年末のペルーツーリングツアーにご一緒しませんか? ぜひよろしくお願いします!





>>

↑バックナンバーを読むには、上記の<<をクリックしてください