2003年8月号 「トラブル in ベトナム」/もんがぁ〜さとみ

 ベトナムでレンタルバイクを借りた。車よりバイクの方が多いというベトナムなんで、バイク屋はあちこちにあるし、ホーチミンのような都市中心部では、町角ごとにパンク修理屋があると言ってもいい。だから、バイクが故障してもたいていはすぐになんとかなるはず。パンクぐらいだったらなおさらだ。
 でも、私の場合、町なかの観光の足としてじゃなくって、郊外へ遠出するために使うので、借りる時には念入りにマシンチェックをした。へんぴな所で故障しちゃあ困るのだ。ちょこっと試乗もさせてもらい、納得した上でレンタルを決定した。
 颯爽と走り出す。ところが、しばらくしてふと燃料計がゼロになっているのに気付いた。あっれ〜っ?初め満タンだったのははっきり覚えているし、それから5、60kmほどしか走っていないのに…。変だなぁ。で、ガソリンはまだいっぱい入っていて、燃料計が壊れただけなんだ、と思った。でも、それは大きな間違いだった。それからまもなくしてガス欠発生! ラッキーにも50mほどバイクを押せばスタンドがある位置だったけど。山ン中じゃなくって良かった…。しっかし、この故障は、なんなのサ? しばらくしてその原因がわかった。ガソリン満タン時はもちろんのこと、少し入っているだけでも燃料計の針は満タンを指し、で、空っぽ近くなると途端にゼロを指すということになっているのだ。バイクのオーナーがそんな状態を知らないハズはない。ヤラレタ…。彼は、満タンにしたから、と最初にガソリン代2万ドン=約200円を請求してきたので、私は、そうかと納得して払ったのだ。でも、実は針が満タンを指す程度のちょっぴりしかガソリンを入れていなかったのだ。本当に満タンだったら240kmは無給油のハズなのに。こんなの最初のチェックじゃあ見抜けないよ〜っ! でも、ま、いっか。実害はなかったし。もちろん、返却する時には、ちゃ〜んと計算して、針が満タンを指しつつも実はガソリン少なし、という状態で返してやったともサ。


↑北部のちっちゃな町バックハーのバイク屋のにいちゃん。
壊れかけたカゴとフロントフェンダーを丁寧に直してくれた。

 それよりも困ったトラブルは、パンクだった。よりによって、交通量のほとんどない奥深〜い山岳地帯で起きてしまったのだ。おまけに雷も激しく轟き、バケツをひっくり返したような大雨…。修理道具を持たない私はパンクしたまま走るしかなく、困った困ったと思いつつ、歩くようなスピードで先へ進んで行った。するとすんごいラッキーなことに“この日唯一このルートを走っていたバイク”が来たので、止めて事情を説明すると、パンク修理道具を持ってるよ、と嬉しい言葉が返ってきた。よかった、なんとかなるじゃん! ところがどっこい、喜んだのもつかの間。口金の所が裂けているのが判明したのだった。チューブまでは持ち合わせがない。でもまたまたラッキーなことに、まもなくして“この日唯一このルートを通る路線バス”が対向からやってきた。そして、バイクごと載せてもらうことに。
 前の町まで戻って、バイク屋でちゃんとチューブ交換をしたぞよ。でもパンクの原因はすり減ったタイヤだった。パンクしたフロントタイヤを見てみると、すんごく減っていたのだ。シマッタ、借りる時に、タイヤの減り具合を良くチェックしてなかった!結局タイヤ交換もしたけど、チューブ3万4千ドン=約340円とタイヤ5万6千ドン=約560円で、ボラれた(と私は思っている)先ほどの路線バス代(1時間ほど乗って10万ドン=約千円)に比べて、びっくりするような安さだった。
 ほかにも多々バイクやその他トラブルがあったけど、ちゃんとハノイに戻って来られた。まあ、結局、ナントカなるってこと。こうやって人間、多少のことじゃあ動じなくなるのサ。さぁ〜、トラブルよ、かかって来なさい! あっ、でもほどほどにね…。


↑パンクを直してくれたサパのバイク屋のおじさんと