2007年6月号  タイミングとシグナル/TikiTiki

 初めて海外ツーリングに行こうと思ったのは、ある女性の一言だった。
 「アラスカー、行けるよー」

 学生の頃、女性の旅行者がオーストラリアを横断する本を読んでから、いつかオーストラリアを走りたいと思っていた。しかし、海外なんて〜、大きなバイクしかないし〜、英語もしゃべれないし〜、などなど、夢の話だと思っていた。

 でも目の前の女性に、行ける、と言われると行ける気になってくるから、不思議なものです。もちろん、その前後で海外ツーリングに関係する人たちに出会えたのも大きい。ボーナスのもらえる会社のOLにたまたまなれた、というのも後押ししてくれた。

 そーなれば、夢の話じゃなくなってくるんですね。何かに押されるように、旅をした。そう、今思うとそういうタイミングだった。

 そうしてでかけたアラスカでは、初めてバイクで旅に出たときの感動と同じものがあった。

 知らない景色の中を走って感じるもの。
 なんでもかんでも不安なこと。
 しゃべれなくとも話しかけてくれる人たち。

 無事に帰ってくると、くせになっていた。
 次はどこへ行こう!

 たまたま会社を休める時期に、モンゴルのアドベンチャーツアーがあった。体調・技術・精神面、いろんな面において、私には無謀なツアーだったのに、なぜか参加してしまい、ツーリング1日目で怪我をしリタイヤ。約2ヶ月会社を休んだ上、多くの人に迷惑をかけた。

 そうなると、もう海外へは走りに行けない。

 よくよく考えると、モンゴルを走るな、というシグナルはたくさんでていた。怪我をしたのは、これ以上走ると命はないぞ、という最終シグナルだった。決断はすべて自分でした。間違いは、ツアーに参加するという決断だった。

 それでも、行けない、と思うと、行きたい、のである。ひたすら我慢し、タイミングをはかり、年末年始休暇のみを利用してのオーストラリアツーリングを計画した。人に迷惑をかけないため、自分の体のため、ダートは走らない、自分のペースで走る、無理なら引き返す、などなど、心に留めた。

 しかし、年末年始7日間では短すぎて危険を感じていた。すると、出発2週間前に、会社から年末年始休暇を11連休にするとのお知らせがあった。オーストラリアを走るタイミングだった。

 Western Australiaは、熱くてしんどくて疲れたけど、幸運に恵まれ、知らない景色の中を走る幸せを感じられた。

 海外に出かけると、しばらく海外はいいや、と思うときがある。もしくは、行けないと思いつつ我慢していたことが叶ったからか、以前ほど海外を走りたいという気持ちは消えた。

 でも、
 やっぱりあの新鮮な感覚をもとめて出かけるんだろうな〜。みなさんもタイミングとシグナルを見失わずに、海外ツーリング楽しんでくださいね。えっ、そんなどじは私だけ?


アラスカー
 

モンゴル
 

Western Australia
 
 

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